教室に行くとどこか様子がおかしかった

一人の女の子を中心に女子達は集まって
なにやら騒いでる様子だった。

「なにあれ?」

「さー、」

眠そうな和樹に声をかける神奈の元に
焦った顔つきでやってくる川口春奈

「ねえ!!!!神奈のお兄ちゃんって三上さんとつきあってんの?!」

「は?」

「なんか三上が告白したらOK貰ったって。」

「いやいやいや、は?」

「あんたの様子だとやっぱり嘘か。」

「兄貴彼女作った事ないからありえないと思うよ。遊び人は遊び人だけど」

「女子高生なんか相手する人じゃないわよね?大体神奈一筋の遊くんが地味な三上まなを相手するわけないわよね。」


女子に囲まれてる大人しそうな子、三上まなと神奈の目が合った。

三上まなはニコっと笑いかけるが
神奈は引きつった顔で視線を逸らす。


「女子ってこえーな。」

「バカズキ…今回はあたし女じゃねーて言葉が救いだよ。」

「遊くんは大丈夫なの?!」

そんな矢先教室に入ってくる遊にクラスの視線は集まる。三上まなは赤くなりながら嬉しそうに遊の姿を見つめる。