矢沢神奈の恋愛事情



教室に戻るとさっそく椅子の上に接着剤が
ベタりと塗られていた。

「うわー。典型的かつ幼稚な事するね〜。マンガの読みすぎじゃないの?」

そんな椅子を見て馬鹿にする

1部の女子がムッとする表情を神奈は見逃さなかった。

「接着剤とか勿体無い事するね〜、工場長悲しむよー?低能なパンダ女にこんな無下にされて可哀想な接着剤」

最大なる嫌味を言い放つ神奈に

接着剤を付けたであろう集団が
教室からバタバタと出ていく。



「うわー。馬鹿ばっか…」


哀れみの目を向けて見送った後

どうしたものかと椅子を見つめる。