羽をモチーフにしたネックレスだ。

どうしてそれを与えたかったのか分からねぇ。でも、これだと直感が告げた。

琴音の頭を撫でる。アンクレットはまた探すとして、それよりも何もついていない琴音の左手を見る。

指環は同じやつがいい。琴音はあれを大切にしていたと梨々香も暁も口をそろえていた。

「…琴音、指環見に行こう」

「…」

「少し歩くが、同じものがいい。…俺のわがままだけどな」

あれを選んだときの気持ちを思い出す。

気恥ずかしいが、それでも必死だった。離れるこいつに俺を思い出させるために、探してきたそれ。

同じものを用意したいと思った。