COLORDAYS

「サラは俺の特別だよ。」


好きとは言えないから…


「私もだよツバサ」

こんな俺でも?

「サラ…もし、もし君になにかあったら俺を許してね。」



「え、何言ってるのツバサ…」



抱きしめる腕に力を込めて。

そしてパッと離れた


「サラ、これでほんとにさよなら」


「…ツバサ?なにそれ…なんで?」


サラの言葉を無視して園庭から出ていこうとする。




俺は君の前から消えるよ

弱い俺を許して…


「…愛してる」


サラは呆然とツバサが去っていったあとを
ただ見つめていた。


ツバサの最後の言葉はセミの鳴き声で
サラには届かなかった。