「よし、サラ!甘いもん食べるかい?」 ママは起き上がったサラに笑顔を向けて 和菓子を持ち出す。 「…ママも迷惑かけてごめんなさい」 初めて謝ったサラにママはぷるぷると震えて 目尻を拭う。 「あたしも年だねえ、お礼1つで涙がでるなんざ、」 「妖怪の涙ほどこえーもんねーよな。きたねー顔がもっと汚くなってんぞ」 「お前ぶっ殺す」 ママとアズマが言い合うのを見て サラの表情は柔らかくなっていた。