COLORDAYS

pururururu



誰かの携帯音が鳴り響く。


みんなその音に視線をたどると
青い顔をするアズマの姿。

「……なんだよ。」


アズマが携帯を耳に当てると
みんなもアズマに寄り聞き耳を立てる



「よ〜!!元気してる〜?どうせあれやろ?みんな暑くて頭おかしなっとるやろ?あはは!!そんなお前らに朗報やで!!」


耳に当てなくてもキンキンとハジメのデカい声が聞こえる


「…声でかいんだけど、うるさいんだけど
こんな暑い時に暑苦しい男の声なんて聞きたくないんだけど?切っていい?切っていいよね?」

「ちょ、またんかい!!相変わらず冷たい男やな〜、俺はお前のためやなくてサラちゃんのために海のお誘いしとるんや!!」

「あー、海?海ねえ…」

アズマはチラっとサラを見ると
相手がハジメなだけに、離れた席にとっくに座っていた。



「女の子はイベント事好きやろ?そう思ってアンダバービーチのリゾートホテル予約しといたで!!」

「アンダバービーチって!!お前!!あの日本一デカい海だよな?!リゾートホテルって…お前どこにそんな金が…!!」

「それがこの前東来なかったやろ?奴がお詫びとか言うて。まあ、お言葉に甘えて行こうや!!」


「あいつがねえ〜…まあー気が利くじゃねえか。で、いつなのそれ?」

「明日やで!!」

「お前ほんとぶっ殺すよ?なんでそんな急なの?バカだろ、やっぱバカだろお前。まーいいや、分かったわ。じゃ」



他になにか騒いでたが携帯をプツっと切って
電話の内容をサラ達に告げる。


「アンダバービーチってすごいじゃないすかー」

「予約制のビーチだからほぼ貸切状態だしな。良かったじゃねえかサラ」


ナツキもカナメもさっきまでのイライラは嘘のように機嫌が良くなる。

サラも少し胸が高鳴った。