待ちに待った放課後。


2人で並んで歩く事は多々あったのに、デートだというだけで急に恥ずかしく感じられた。


「足の調子はどう?」


校門を出たところで健が心配してそう聞いてくれた。


「今日は大丈夫だよ」


あたしはそう言ってほほ笑んだ。


強い痛み止めを飲んでいるから、足の感覚はほとんどない。


歩いていても、地面を踏んでいるという感覚すらない状態だった。