最低な気分で家に戻って来たあたしは、すぐに自室にこもってパソコンで惚れ薬について調べ始めた。


遼太郎の言っていた通り、惚れ薬は憶にも届くほどの高額な値段でネット販売されている。


あたしが持っている小瓶とそっくりだ。


そのレビューを追いかけていると、《本物だ》という意見が多く見受けられた。


《効果絶大! 彼氏ができたよ》


《ものすごく高いけど、買って損はしない!》


「本物が売られてるんだ……」


あたしはそう呟いてレビューを見つめる。


どれもこれも、効果が出なかったという意見は1つもない。


「一体どうなってんの」


1つでも効果がないと言う意見があれば、その原因を探る事もできるかもしれないのに。


あたしはイライラしながらネットを閉じた。