別に、航にこだわる必要なんてもうないけれど、一応はまだ好きな人だしね。


そう思っていたとき「これ、学校の裏サイトに投稿しようよ」と初美が言って来た。


「え?」


真弥が驚いて目を丸くする。


「ハンドルネームはsasakawa」


「それじゃ遼太郎が登校したように見えるね」


あたしはそう言って笑った。


「面白いじゃん、どうなるのかさ」


初美はそう言ってスマホを操作している。


本当に学校の裏サイトに投稿してしまったようだ。


航のことがさらされるのは少し気が重たいけれど、面白いことになりそうだ。


「明日の学校が楽しみだね」


真弥の言葉に、あたしは頷いたのだった。