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それからデートの日まで、あたしは毎日西田さんと電話をした。


最初はぎこちなかった電話も、今では結構スムーズに会話を楽しむことができている。


会話の中で今までの人たちと違うと感じた点はいくつもあった。


会話の内容に仕事の話が出てくるところとか、高価なお店の名前が出てくるところなんか、社会人なんだと感じられた。


同僚の話を面白おかしくしてくる西田さんは、とても気さくに感じられた。


『デート、楽しみだね』


不意にそう言われあたしの心臓はドクンッと大きく跳ねた。


「そ、そうだね」


焦りながらもそう返事をする。


デートまであと1日だ。


社会人と2人きりのデートなんてもちろん未経験で、どんなデートになるのか想像もできない。


まぁ、あたしの場合はすぐに喫茶未来へ向かうから、それほど期待で胸を膨らませることもないのだけれど。