「あ、あの、駅まで一緒に行ってくれるって言ってたのに……ごめんね……」
ごめんねっていうのも変か。
まるで、久我くんがあたしを送りたかったみたいに聞こえちゃうかも。
むしろ、久我くんはイヤな役目を免れてよかったんだろうし。
「ああ、そんなこと気にしないでいいよ」
それか……というように首を2、3度たてに振りながら久我くんは答えた。
"そんなこと"と言われたことに、ちょっとだけ虚しさを覚えた。
そう。確かに久我くんにとっては"そんなこと"かもしれない。
でもあたしが気にしていたのは事実だし、言って気がすんだからいいかなと思っていると。
「てか、よかったな」
次に掛けられた言葉の意味を、瞬時に理解出来なかった。



