それでも、あたしは話さなきゃいけないことがあるから、意を決して久我くんに向かった。
「久我くんっ!」
「……ん?」
あたしの呼びかけに振り返る久我くんの声は、予想どおりものすごく低かった。
うっ、やっぱりこのテンションは苦手だなあ。
朝練をしてきたはずなのに、なんて低血圧な声。
……こんな彼が、バスケでどんなふうに熱くなるのかすっごく不思議。
「あの、昨日は……」
「ああ……お疲れ」
言いたかった言葉と違う反応をされ、戸惑いながらも続ける。
「うん、お疲れさま。で、その……」
「……」
でも、途中で言い淀むと。先をせかすように、無言で視線だけ向けてくる。
あ、早く言わなきゃ。



