そんなあたしの気持ちを悟るかのように、蒼くんは言ってくれた。 「焦る必要なんてない。美紗は美紗のペースで進んでいけばいい。遥輝だってわかってるはずだから」 「……蒼くん……」 すこし心が軽くなる。 受け入れられないことを、許されている気がした。 「それまでは、俺が美紗の分までしっかり遥輝んとこに行くから。美紗は何も心配すんな」 「……ありがとう、蒼くん」 お兄ちゃんは幸せ者だね。 こんなにも思ってくれる大親友がいて。