ドーン……!!!
「きゃあっ……」
そして何かが落ちるような大きな音が鳴り、あたしは咄嗟に手をお腹にあててしゃがんだ。
……雷だ。
あたし、この世で一番雷が怖いの。
地の底から這いあがるようなこの音を聞くと、とてつもない恐怖に襲われるんだ。
「はははっ!」
そんなあたしを見て、久我くんが大笑いしていた。
今まで見た中で一番の笑顔。まるで、ツボにはまったかのように。
……あ。
顔をクシャクシャにしたそれは、いつもの大人びた顔とのギャップがすごい。
「な、なんでそんなに笑ってるの……?」
「雷鳴って、リアルにへそ隠すヤツはじめて見た」
「うっ……」



