「今日無理ならいいよ。その時は部活休むから」
自分の意見に意地を通さない所にも。
だったら、尚更久我くんの要求を受け入れてあげたいと思う心理が働く。
「ううんっ、あたしは大丈夫だから今日やっちゃおうか」
そう言うと、久我くんはホッとした表情を見せた。
「悪いな」
早速あたしたちは準備に取り掛かった。
「永井、絵って得意?」
「全然……」
これ、謙遜じゃなくて事実。
どう頑張っても、絵は上達しなかった。
「じゃあ俺が描くから、永井は適当にキャッチ考えてレタリングしてよ」
「あ……はい……」
見かけによらず、テキパキ準備してしっかり仕切ってくれる久我くん。
なんか意外だなぁ……。
久我くんは、すでに頭の中にイメージがあるのか、迷うことなく画用紙の上に鉛筆を走らせていく。



