「顔真っ赤~、美紗可愛いすぎる~」
「や、やめてよ~」
自分の恋バナってこんなに恥ずかしいの?
高校生になって初めて経験する友達との恋バナ。
うれしくもやっぱり恥ずかしくて、思わず両手で顔を覆う。
「告白しないの?」
伊織ちゃんの大きな瞳が、あたしを覗きこむ。
「こ、こくはくっ?」
あまりにリアルすぎるワードに、大きな声が出てしまう。
そのせいか、一斉に視線を浴びてしまい肩を縮こまらせた。
「そ、そんなの出来っこないよっ……!」
今度は小声で。
彼女になりたいとか、そんな欲張りなこと……。
ただ、蒼くんと喋ったり、近くにいられたら、それだけでうれしい。