「お兄ちゃん、あたしのことなんて?」
……どんな風に話してくれてたのかな。
ドキドキする。
「えーっと、泣き虫で甘えん坊で怖がりで……」
「ああっ……やっぱりいいっ、やめてっ……」
思わず耳をふさぐ。
聞いたのがバカだった。
そうだよね。
知ってるのに、それをわざわざ自分で聞かなくてもよかったよ。
「それからーー」
「ほんとにもういいよっ……」
きっと、粗ばっかり出てくるはずだもん。
なのに凛太朗くんは続けた。
「可愛くて、誰よりも守ってやりたいって」
「……っ」
お兄ちゃんが、そんなことを……?
手を耳から離して、凛太朗くんを見上げる。
思えばケンカもしたことなかったし、あたしはいつもお兄ちゃんに守られていたよね……。
人にまでそんな話をしていたなんて恥ずかしいけど、改めてお兄ちゃんの深い愛情を知り、嬉しくも切ない気持ちになる。
ゆるゆると、あふれる涙。



