「あのハンカチを美紗に渡したのって……偶然じゃなくて、必然だったのかもな……」
まるで運命の始まりだったかのように。
「うん……ハンカチで涙をぬぐったとき……なんだか懐かしい感じがしたの……うそじゃないよ……っ」
きっと、お兄ちゃんのハンカチだったからだ。
あのときから、こうなることは決まっていたのかな。
だとしたら、これもお兄ちゃんがつないでくれた縁なのかもしれない。
「ああ、信じる……こういうの、運命っていうんだろうな」
抱きしめてくれる手に、力が入る。
運命……同じ価値観を持ってくれることに感動を覚えて。
あたしもそっと、彼の背中に手をまわした。
このまま時が止まっちゃえばいいのに……心の底からそんな風に思える幸せな時間。



