「どうして……これ……」
「おかしいな……それをあげると一発で泣き止むって遥輝君言ってたのに」
困ったように笑う久我くんの目にも、涙が浮かんでいた。
「……っ!?」
「遥輝君がくれたんだ……ハンカチと一緒に……」
お兄ちゃんが、久我くんに……?
中はかなり溶けているようで、包みとくっついてしまっている。少し古いとわかるそれ。
「もう会えないかもなんて言われて、俺……」
その先を、久我くんは濁したけど。
わかった。涙したんだと。
そして、お兄ちゃんは久我くんにハンカチとキャンディーを渡した……。
「妹に、これをやると泣き止むから……って、俺にくれたんだっ……」
あたしにも、そうしてくれていた。
小さいころから、あたしが泣いていると、このキャンデーを手に握らせてくれたんだ。
そうすると、まるで魔法にかけられたかのように、ピタっと泣き止んでいたの。
「ううっ……」
さらに涙が止まらなくなったあたしを、久我くんは優しく抱きしめてくれた。



