……思った以上だった。
この数日の久我くんの異変は、あたしのことなんか抜きで。
お兄ちゃんの死を受け入れられなくて、ひとり葛藤を続けていたんだ……。
「……会えなくなったけど、絶対生きてるって信じていたかった。それが俺の中での事実だった。だから……美紗の家で遺影を見て愕然として……」
あたしに寄り添ってくれるその裏で、いつも"遥輝"という存在が久我くんの頭の中にあったのかもしれない。
あたしの思いに自分の思いを重ね……だからあんなにもあたしの痛みをわかろうとしてくれたんだ。
「……美紗の顔見るのも……つらかった……ごめん……」
謝りながら、悲しそうに笑う久我くん。
あたしは思いっきり首を横に振る。
そう思うのは当然。
あたしでさえ、まだ完全に受け入れられてないんだから。



