「遥輝君とは俺が中1のころから病院でよく顔を合わせていたんだ」
「……っ、そんなに前から……?」
「うん。ばあちゃんが入院してるタイミングで会ってたから、回数はそんなに多くないけど、俺が中3の秋ごろまで続いてた……」
……全く知らなかった。
お兄ちゃんに、そんな時間があったこと。
「お兄さん、半年前に亡くなったって言ってたよな」
「うん。12月に……」
「てことは、俺と最後に会って、2ヶ月には……っ」
……亡くなってしまった、と理解したのか声を詰まらせながら、一生懸命紡ぐ。
「俺、ずっと病院で遥輝君に会えるのを待ってた……でも、いつまでたっても会えなくて……ほんとに……亡くなってたなんてっ……」
言い終えて、握りつぶすように髪をグシャっとつかんだ。
感情全てをそこへぶつけるかのように。
歪め、開いたままの口からは、嗚咽こそ漏れて来ないけれど、悔しさ滲ませた声が聞こえてくるようだった。



