小さい頃は年子ということもあり背丈もほぼ一緒だったから「あら~双子ちゃん?」なんて知らない人からも言われていたけど。
高校生になって、今更似てきたって言われても……。
「ふふっ、もちろんわかってるよ。そういうことじゃなくて、うーん……雰囲気っていうか、美紗ちゃんの空気がハルくんを思い起こさせるの」
優しく笑うその瞳に、胸がドクンと鳴った。
「さすが、ハルくんの妹だなって」
「……ほんとに?」
お兄ちゃんはいつだってあたしの憧れで、自慢で。少しでも近づきたいと思っていた。
そんなお兄ちゃんが、あたしの中に見えることがすごくうれしかった。
「だな」
声の方に視線を動かすと、そこには陽菜ちゃんに同意するように頷く蒼くん。
……蒼くんまで。
やだ。
ふたりにそんな風に言ってもらえて、涙出てきそう。