……っ。
ストレートに聞かれて、ちょっと動揺したけど。
あたしの心はもう決まってる。
「久我くんは、優しくて、心が広くて……いろんな場面で助けもらって……あたしも心を許せて……だから、あたし……」
「うん」
「……久我くんが……好き……」
「そっか」
ニコッと笑う伊織ちゃん。
口にしたら、久我くんへの想いがもっと膨らんだ気がした。
4月に久我くんに出会ってから……ううん、受験のときにくれた優しさまで遡れば、久我くんに惹かれるのは時間の問題だったかもしれない。
たとえ、蒼くんに彼女がいなかったとしても……。
「美紗のお兄ちゃんと凛太朗くんが知り合いだったなら、美紗と凛太朗くんは、きっと、強い引力で引き寄せられたんだよ」
伊織ちゃんが言ってくれた神秘的な言葉に、心が震える。
ほんとうにそんなものがあるなら。
久我くんとあたしの関係は、今後どうなっていくんだろう。
期待してしまう反面、不安も大きい。
……ねぇ。
久我くんは今、なにを思っているの……?



