「つらい経験してたんだね……あたしっ……なにも知らなくて……っ」
中学のときのように腫れ物に触られてるなんて思わない。
そう思ってくれることであたしの傷が癒されるのは、伊織ちゃんだから。
「やだ伊織ちゃん、あたしならもう大丈夫だよ。だって、伊織ちゃんみたいに信頼できる友達がいるから」
「わーん……嬉しすぎるよぉ……」
目を真っ赤にしながら顔をほころばせる伊織ちゃんを見て、あたしまで笑顔になる。
今のあたしには、支えてくれる人がいっぱいいる。
だから、強くなれたの。
気持ちを落ち着けるように、伊織ちゃんはカフェラテを一口飲んだあと神妙な顔つきになる。
「凛太朗くんのことは……すごく気になるね……」
「……でしょ?」



