"頑張ったな"
心に、グッときた。
あたしと蒼くんにしかわからない、深い言葉。
思わず緩みそうになる涙腺を堪える。
……うん……頑張ったよ……。
蒼くんに涙なんて見せたくなくて、小さく微笑んで見せた。
「合格おめでとう。まだ言えてなかったな」
優しい瞳が、あたしを見下ろす。
「そして入学おめでとう」
「……っ、ありがとう」
泣きそうになった。
蒼くんの言葉の裏には、いっぱいいっぱい想いが隠されているように感じたから。
「似合ってるじゃん、制服」
「へへ……ありがとう」
グッとこらえて、微かに口元に笑みを作る。
おめでとうって言われてるのに、ここで泣いたらおかしいもんね。
