君が泣いたら、俺が守ってあげるから。



…………!



「……美紗……?」



名前を呼ばれ、湧きあがる高揚。

高鳴る、鼓動。



「美紗じゃん!」



ぱあっと、蒼くんの目が見開かれて、その顔が笑みでいっぱいになる。


優しく、あたしの大好きな笑顔……。



「蒼……くん……」



蒼くんに面と向かって会うのは、お葬式以来。


そのあとも何度か家に来てくれてるみたいだけど、タイミングが悪くてずっと会えずじまいだった。

だから、笑顔の蒼くんに会うのはいつ振りだろう……。



「そっか……受かったんだよな」



感慨深そうに、あたしにゆっくり目を落とした蒼くんは。



「美紗……頑張ったな」



そう言って、あたしの頭をくしゃくしゃと撫でてくれた。



「……っ」