君が泣いたら、俺が守ってあげるから。



中3の夏休みを終えてしばらく経ったある日。


いつものように南棟にやってきた俺は、車いすに乗った遥輝君の後ろ姿を見つけた。


後ろ姿でわかるとか恋人かよ……と、自分にツッコミを入れて、会うのは何ヶ月ぶりかな、なんて思いながら足を速めた時。


いつもと違う何かを感じた。


……隣に看護師さんがいたのだ。



「遥輝君」



それでも、俺はいつものように声を掛けると。



「おう!凛太朗!」



いつもの笑顔で返してくれた。


でも……。


顔色は悪く、とてもやせてしまっているように見えた。


一瞬言葉を失ってしまう。



「……久しぶり……だね」



入院しているんだから、元気なわけはない。


少しやせたかな、とか。ダルそうだな、なんて感じる時もあったが。


今回は、見てはっきりわかるくらい悪くなっているように感じたんだ。


心臓が早鐘を打つ。