君が泣いたら、俺が守ってあげるから。



『ママを捜してあげる』


この病院にいるなら簡単に捜せるんだろうと口をついてしまった言葉は。


あの子にとって、結果、とてもむごいことだったんじゃないか。


安易に喜ばせて、また悲しみの底につき落としてしまったんじゃないか。


……はぁ……。


体を前かがみにして頭を倒し、自分の言った言葉に後悔を抱いていると。



「それで良かったんだと、俺は思う」



力強い声が聞こえた。



「……」



顔を上げると、遥輝君が優しい目で俺を見ていた。



「俺だって、まさかあの子のお母さんが亡くなってるとは思わなかった。凛太朗君が言ってなければ、あの言葉は俺が言ってたよ」



……ああ、遥輝君には敵わないや。


俺が今なにに後悔して、なにに悩んでいるのかがわかったってことだろ?


体の力がふっと抜けていく。


遥輝君の言葉に、すべて許されたような気がして。