「これ妹の趣味なんだよ」
「妹いるんだ。きょうだいいるってどんな感じ？俺、いないから全然わかんないんだ」
「うーん、どうって難しいな。なんなら姉ちゃんもいるから生まれた時からきょうだいいたし、当たり前すぎてそういうのよくなわかんないよ」
説明が難しいほど、遥輝君にとってはきょうだいの存在が自然なんだ。
うらやましかった。
俺にきょうだいがいたら、どんなだっただろう。
……想像もつかないや。
「そうだ。妹は凛太朗君と同い年だよ」
「へー、そうなんだ」
「今度機会があったら紹介するよ」
「べつにいいよ」
「なに？照れてんの？」
「は？そんなじゃないし」
「言っとくけど、可愛いからな」
「シスコン」
遥輝君とは色々な話をした。
中でも、遥輝君は自分の家族についてよく話してくれた。
