次に遥輝君に会ったのは、年が明けてからだった。
前回と同じように、南棟の談話スペースにいると、遥輝君がやってきたのだ。
「凛太朗君!」
「あ、遥輝君!」
数か月振りの再会だったが、前回の彼の雰囲気をすぐに思い出し、懐かしい友達に会ったような嬉しい気持ちになる。
「またお見舞い?」
「今度はばあちゃん、肺炎になって」
骨折は完治したが、今度は風邪をこじらせて肺炎になってしまい、再び入院となったのだ。
「そっか。時期が時期だもんな。お大事にしてね」
「ありがとう」
遥輝君が何の病気で入院しているかは、前回聞かなかった。



