君が泣いたら、俺が守ってあげるから。



だからと言って、もういい年のばあちゃんに成長期の息子のいる母親と同じことをやらせているのは俺もどうかと思うところもあり。



「いいよ。俺だってもう中学生なんだから、家のことくらいできるって」


「そう……?」



母さんは不安顔。


俺がもうどれだけ大人になったかなんてことも母さんは知らないんだろう。


メシだって炊けるし、卵焼きも作れるようになった。


掃除だって洗濯だってばあちゃんが教えてくれた。


『これからの男は家事くらいできないとダメなんだよ』


口癖のように言って。



「おばあちゃんも凛太朗の顔見たら安心するだろうし、時々お見舞いに行ってあげてね」


「うん」


「じゃあ、洗濯物の回収とか新しいタオルや下着届けるのもお願いできる?」


「了解」



しっかり俺にそれを頼むあたり、それほど心配はしていないようだった。