きっとこのあとお母さんに、久我くんについてあれこれ聞かれるんだろうな。
どういう関係なの、とか。好きなの、とか。
考えただけで、顔が熱くなってくる。
知れば知るほど、接すれば接するほど、久我くんのいいところばかりが見えてくる。
こんな素敵な人、どこにでもいるわけじゃないってわかってる。
ひとつの恋が終わっても、新たな恋をはじめられるのは、生きている証拠。
そうだよね……。
蒼くんのことをちゃんと気持ちの整理がついたのも、久我くんの存在があったからだと思う。
もう恋なんてできないって思ってたけど、案外近くにその新しい蕾はあるのかもしれない。
「あ……」
靴を履こうとしていたその彼は、何かを思い出したように動きを止めてあたしに向き直る。



