君が泣いたら、俺が守ってあげるから。


「俺らバスケ部なんだ」



そんなことを考えていると、ふいに工藤くんが落とした言葉にドキッとする。


バスケ部か……。蒼くんと同じだ。

ふたりが蒼くんと接点を持っているのかと思っただけで、なんだか緊張してしまう。



「こいつのことは、"リン"でも"タロウ"でも好きなように呼んでやって」


「お前が言うな。しかもどっちもやだし」


「だって凜太朗って無駄になげーじゃん」


「無駄って……親に謝れ」



コントみたいなふたりのやり取りに、思わず笑ってしまった。


久我くんのこと、近寄りがたいと思ったけどそうでもなさそうかな?

仲よくなったら楽しいタイプかも。



「だったら、お前のことも"アヤ"って呼ぶわ」