君が泣いたら、俺が守ってあげるから。



この角を曲がれば、もうすぐ家。


いつもはひとりで帰っている道も、今日はあっという間だった。


隣に誰かいるって……いいな。



「あ、あのさ、久我くん……東山中出身なんだよね?」



家につく寸前、あたしはずっと頭の片隅にあったことを思いきって切り出した。



「そうだけど?」


「さ、桜園には、久我くん以外に東山中から入った人いるの?」


「いるよ。全部で6~7人くらいかな」


「そ、そうなんだ……」



その中にあたしにハンカチを貸してくれた男の子がいるかもしれないと思うと、緊張が高まる。


おかげで、さっきから噛みまくりだ。



「それがどうかした?」



ドキッ。


そう聞かれるのは当たり前だけど、聞いてくれたからこそ手掛かりにもっと近づける気がした。