「どうして久我くんがここに?」



教室にふたり残されて。


まだこの状況がよく理解できてないあたし。



「靴があったからいるんだろうと思って探したんだ」


「そ、そうなんだ」



探してくれたなんて、きゅんとする。


久我くんの、しなさそうでさせるきゅん攻撃には、何度胸をドキドキさせられてるだろう。


不意打ちすぎて、心臓持たないよ……。



「話、聞いてた……?」



でも肝心なところが知りたい。恐る恐るそんな彼を見上げた。



「ごめん、だいだいは……」


「だよね……」



控えめに言うけど、きっと全部聞かれてたんだろう。


告白したのも。


……ああ、すごく恥ずかしい。



「蒼先輩もあれだよな。ちょっとは空気よめってのな」


「へっ?」