それは、ふたりの幸せ。
この文面から読み取れることは、お兄ちゃんは共通して、蒼くんと陽菜ちゃんの幸せを心から願っていた。
そういえば、五十嵐さんも言ってた。
『亡くなった彼は、最後まで私の幸せを望んでいてくれた』
ぼんやりと受け取っていたその言葉が、今になって輪郭を帯びた。
五十嵐さんの亡くなった彼が、五十嵐さんの幸せを願ったように。
お兄ちゃんも、大好きなふたりの幸せを心から願ったんだ……。
どうすれば幸せになれるかもわかっていて。
ふたりが結ばれない運命を選ぶことまで予想して。
このメッセージを残した。
つらい体をおして、命がけの、願いだったんだ。



