君が泣いたら、俺が守ってあげるから。



「その時は、もう陽菜ちゃんは蒼くんを好きだったと思う。蒼くんも……」


「……」


「でもね。ふたりは決して恋人同士になろうとしなかった」


「……どうして……」




お互いに好きだったら、つき合うのが普通じゃないの……?



「それは……今美紗が、どうしてふたりがつき合ってるの?そう思っている理由と一致するはずよ」



つまり。


お兄ちゃんの想いを知っているふたりが恋人になるのはあり得ないと思ったように、蒼くんと陽菜ちゃんもそう思った。そういうことだ。


「……じゃあ……なんで今……」


「言ったでしょ?遥輝がそれを望んだから」



お姉ちゃんがふいに渡してきたのは、お兄ちゃんが生前愛用していたスマホだった。



「これ……」