翌日、翌々日と、あたしは学校を休んでしまった。
無防備に雨に打たれたせいで熱がでたのだ。
そして、3日目の朝。
昨日の夜には『明日には行けそうね』とお母さんに言われていたけど、なんだか気が重くて『まだ頭が痛い』と言って今日も休んでしまった。
蒼くんと陽菜ちゃんのことが、ずっと頭から離れない。
休んでいる間、ずっとふたりのことばかり考えていた。
夢でうなされたりもした。
「はぁ……」
夢だったらどんなに良かっただろう。
熱が下がったせいで、まともに頭が働くようになったけど、そのぶんあの出来事がもっとリアルに感じられて苦しい……。
あの雨に打たれた夜、伊織ちゃんからはスマホにメッセージが届いていた。
【美紗、具合大丈夫?無理しないでね】
おそらく、カラオケに行かなかった理由を、久我くんがあたしが具合が悪くなったとでも言っておいてくれたんだろう。