君が泣いたら、俺が守ってあげるから。



校門を出て、いつもの通学路じゃない知らない道をただただ走った。


なんでっ……。


蒼くんの彼女は陽菜ちゃんだったの?


どうしてっ?


陽菜ちゃんは、お兄ちゃんのことが好きじゃなかったの?


蒼くんだって……お兄ちゃんが陽菜ちゃんを好きなこと、知ってたよね?


なんで、なんでっ……。


なにに向かっているかもわからず、ただただまっすぐに走り続けた。


今見た光景が夢であってほしいと願いながら。



「……っ……うっ……はぁっ……」



空から落ちてくる雨粒。


濡れる頬は、雨か涙か。


水しぶきを上げて蹴り上げる地面。


全身が冷たい雨に打たれるのも構わず、あたしは走った。