傘もささずに歩くあたしは異様だったんだろう。
先に視線が動いたのは同級生たちだったのか。
それを追うように、蒼くんと陽菜ちゃんの視線がこっちに動いた。
矢のように落ちてくる雨を隔てて、あたしと蒼くんの目が合う。
「……っ」
瞬間、目を見開く蒼くん。
あたしの疑問が、蒼くんにも伝わったのか。
近づくあたしを、ただまっすぐ見ていた。
その距離が、あと2メートルくらいのところであたしは足を止めた。
「どう……して……」
見つめ、問いかけたのは……陽菜ちゃん。
「どうして……?」
同じ問いかけに、陽菜ちゃんは口を開かず顔をゆがめるだけ。
「ねえ……」
雨粒が目に入り、あたしは何度も瞬きを繰りかえす。
なんで、陽菜ちゃんが……。



