君が泣いたら、俺が守ってあげるから。



―――ズキンッ


タイミング悪すぎるよ。


こんな場面に出くわしちゃうなんて。


蒼くんを諦めると決めても、実際こういう光景を見るのはつらい。


出来れば追い抜かしたくないな……。


校門を出るまで、このまま後ろを歩いていよう。


幸いにも、隣を歩く久我くんの歩幅も狭い。


雨の音に交じって、先輩たちのはしゃぐ声が聞こえてくる。


とその時。


蒼くんと並んでいる女の先輩が、横を向いて蒼くんを見上げた。



「……っ」



瞬間、雨音が消えた気がした。


……うそ。なんで。



蒼くんの隣にいるのが……陽菜ちゃんだったから。