だけど。 ……また、バスケを始めてくれたんだね。 きっと、天国のお兄ちゃんも喜んでるよ。 蒼くん……。 蒼くん……。 忘れかけていた感情が、再び胸に宿る。 「蒼、こっちパスー!」 「おう!いくぞっ」 笑顔で、仲間とパスし合っている蒼くん。 バスケが出来る喜びを、全身で表すように。 ……好き。 改めて、好きだと強く思った。 トクン……トクン……。 あたしの初恋が、いま、音をたてて動き出したーーー…。