君が泣いたら、俺が守ってあげるから。



「はいっ、無事に合格しました。つらかったけど、最後の追い込みだけは無心でかんばりました」


「わぁっ、おめでとう。よかったね。私もうれしいな」



ニコニコと笑顔を見せてくる五十嵐さんは、今幸せの絶頂のはず。


好きな人と結婚するんだから。


あたしは失恋しちゃったけど、五十嵐さんの幸せそうな顔を見ていたら、あたしまで幸せな気分になる。



「それから……蒼くん……彼女できちゃったんですよ」



五十嵐さんは、お兄ちゃんのそばにいてくれた蒼くんのことももちろんよく知っている。


あたしが蒼くんを好きってことも、なぜか五十嵐さんには話せていた。


誰にも出来ない恋の話を、五十嵐さんにだけはしていたんだ。


幸せそうな五十嵐さんのおかげか、へへっと少し笑いながら口にできた。