君が泣いたら、俺が守ってあげるから。



「今日はどうしたの?」


「母からの預かりものを五十嵐さんに届けにきました。ご結婚おめでとうございます」



お祝いの言葉を口にしながら紙袋を手渡す。



「えっ。私に?」


「はい」


「ありがとうっ」



満面の笑みを見せた五十嵐さんは、せっかく来てくれたんだから……と、談話室で話そうと誘ってくれた。


でも、お仕事中だし悪いと言ったら、患者さんだった方のご家族とお話することも仕事なんだから大丈夫……そう言ってくれた。



「あれから半年か……早かったね……」



隣に座った五十嵐さんがしみじみつぶやいた。


お兄ちゃんが亡くなったあと、五十嵐さんはあたしと一緒に泣いてくれた。


いつもあたしの涙を受け止めてくれていた五十嵐さんの涙を初めて見た瞬間だった。