君が泣いたら、俺が守ってあげるから。



五十嵐琴羽(イガラシコトハ)さん。


あたしとひとまわり年の違う五十嵐さんは、天真爛漫で明るく元気で。

お茶目な一面もあって、少女のような笑顔がとても可愛らしい人。


それでいて、患者やその家族の気持ちにとても寄り添ってくれる素敵な看護師さん。


お兄ちゃんの前では泣けなくて、病室を出ると決まって五十嵐さんの元へ行って泣かせてもらっていた。


いつもあたしを優しく包んでくれて、気持ちを開放できる存在だった。



「五十嵐さん!」



声をかけると、驚いた顔をしながらも嬉しそうにあたしの元へ来てくれた。



「わぁ、久しぶり!……元気にしてた……?」


「はい……」



少しさみしそうな笑みを浮かべる五十嵐さんにも、きっと同じ想いがあるのだと思うと嬉しくなる。


お兄ちゃんのこと、五十嵐さんはほんとに悲しんでくれたから。