「気にすんなって。学食ってわーっとしてるし空いてる席にいろんな奴座ってくるし、男ん中に女の子ひとり混じってるとか、そんな感じしないから」
あたしの不安を汲んだように、そう言ってくれる工藤くん。
「それならよかった!美紗がひとりになっちゃうのが心配だったの」
嬉しいことを言ってくれながら、伊織ちゃんは胸をなでおろした。
「いい……の?」
久我くんは……?そう思いながら彼にも目を向けると。
「だって友達だろ?」
優しく笑ってくれた。
―――トクンッ。
友達、だなんて。
クラスの中で仲はいい方だと思っていたけど、改めて言葉にしてもらえるなんて。
その響きがとても新鮮で、嬉しかった。