「そっか。じゃあ、加藤くんにはそう伝えておくね。ありがとう」
「またね」
彼女たちは小さく手を振ると、そのままあたしが来た道へと進んでいった。
はあっ……。
あたしはひとつ、深く息を吐いた。
こんなところで同級生に会うなんて思わなかった。
しかも、お兄ちゃんの話が出るなんて。
早まった鼓動はまだおさまりそうにない。
太陽が照り付ける路上で、鼓動を確認するように胸にそっと手を当てていると。
「永井……今の、話……」
隣から、戸惑う声が聞こえた。
……っ。
そうだ。
隣には久我くんがいるんだった。
とっさに顔をあげると、声のとおり戸惑った表情でたたずむ久我くんがいた。
今の会話、聞かれた?
……知られた……?
お兄ちゃんが、亡くなったこと……。



