クラスの人?
それとも同じ中学だった人かな?
もしかして伊織ちゃん?それもなくもないかも!
あれこれ想像していたんだけど。
「……永井には教えない」
「……えっ……」
放たれた言葉に、すっと熱が冷めた。
盛り上がっていた気持ちが、空気の抜けた風船のようにしぼんでいく。
"永井には教えない"
……あたし、何を勘違いしてたんだろう。
あたしと久我くんは、べつに友達でもないのに。
自分の好きな人を知られているから、つい、友達のような気がしちゃっただけ。
ただのクラスメイトにペラペラと好きな子なんて教えないよね。
「……だ、だよね。
ヘンなこと聞いて……ごめんね……」
当たり前の返答をされただけなのに、ちょっと気持ちが沈んだ。



