いやなんて、とんでもない。
むしろ、久我くんがそういうの、いやだと思ってたくらいだもん。
あたしなんかとご飯、って。
第一、男の子とご飯を食べに行くなんて、想像もしたことない。
「実はさ、俺、今日寝坊したから朝もなんも食ってねーんだよね」
「ええっ、そうなの!?連絡くれたら待ち合わせ時間変更したのに……」
なにかの時のために連絡先も交換していた。
まさに、そのなにかだったんじゃ……。
「寝坊したとかかっこ悪いこと言えるかよ、てか結局言ってるか。ははっ」
そう言ってはにかむ久我くんが、教室にいるときとは見違えて見えるのは私服のせい?
それとも、この眩しい日差しを浴びているせい……?
人知れずドキドキした胸を、ひっそり鎮めた。



