放課後。
いつものように荷物を全部持って、部室へ向かおうとしていた矢先。
「お前さ、もしかして美紗ちゃんのこと好きなの?」
同じように荷物を持った絢斗に肩を抱かれ、耳元でささやかれた。
「うっざ、どけよ」
その手を払いのける俺は、内心焦りまくっていた。
……タイムリーにそんなこと振ってくんなよ。
さらっと交わしたつもりだが、自分はごまかせない。
絢斗は騙せても、自分は騙せない。
自分の中で認めてしまった気がする。
……永井のことが……好きだと。
モヤモヤするのもむしゃくしゃするのも、全部、そのせいだ。
「はぐらかすなって。俺の席から見てると、ふたりスゲー仲良さそうだし」
「……んなことねえし」
「あるって!美紗ちゃんもお前のこと好きなんじゃね?」
「ねえよ」



